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一般質問・答弁の要旨

グループ未来 青木 幸子議員

保健衛生を問う

 鳥インフルエンザが世界的に流行し、新型インフルエンザ発生の脅威が国境を越えて目前に差し迫っている。厚生労働省が発表した新型インフルエンザに対する行動計画によると、大流行した場合には2,500万人が罹患し、最悪で64万人が死亡するという驚くべき数字を出している。対策の柱は、現在抗インフルエンザ治療薬として使われているリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)の国家備蓄であり、その規模は2,500万人分という膨大な数であり、これを国と自治体で半分ずつ負担し、およそ770億円の予算の半分は自治体が計上することになる。新型インフルエンザウイルスは、今日、明日にも発生しかねないと言われているが、(1)区民の健康に万全の対策を講ずべき行政としての対応と、厚生労働省の行動計画に対する具体的取り組みは。(2)鳥インフルエンザやSARS等の感染症発生時において、まん延防止のために消毒や入院等の必要な措置を講ずる体制の具体的内容は。(3)健康危機の発生を未然に防ぎ、発生時には迅速かつ的確に対処できる体制づくりの具体的内容は。(4)新型インフルエンザが出現した場合の具体的な対策は。

区長  (1)危機管理対策情報連絡会を開催し、関係部署で情報の共有を図り、今後の対策の検討を開始した。早期に発生を把握するシステムの構築、情報提供及び相談体制の強化、必要な物資の確保など、国や都と連携して感染の拡大防止対策を講ずる。(2)新興感染症発生に備え、マスクや防護服、消毒薬の備蓄を行い、患者発生時に適切な医療機関へ搬送できる体制も整備している。(3)国内発生前期の現段階では危機管理対策情報連絡会で、さらに段階が進んだ場合の海外発生期には健康危機管理対策基本指針に基づく幹事会で、さらに国内発生期には区長を本部長とする健康危機管理対策本部を、最も危険である都内流行期及び大流行期には災害対策本部を設置し対応する。(4)都の報告書では、医療の確保とともに社会活動の自粛などの新たな対策が必要とされる。大流行時には社会機能の破たん回避のため、公共交通機関の運行縮小や企業等の営業活動の自粛を要請することも重要とされている。

 インフルエンザによる死亡者の8~9割前後を占める65歳以上の高齢者に対しては、インフルエンザワクチン接種の負担額軽減措置を設けているが、昨年度の接種率と周知の取り組みは。

区長  平成16年度で46.1%であり、23区でも高い接種率を維持している。今後も対象者全員への通知やポスター掲示などで周知徹底を図る。

 アスベスト問題について、区施設では含有の分析調査を行い、具体的な対策が講じられるが、(1)公共性が高く、多くの人が集まる民間の建物も調査し、強制的措置も講じていくべきでは。(2)板橋区では、新たに建設する区施設の入札の際に、アスベストを含まない建材の使用を誓約させるとの報道があった。本区でも実施すべきでは。

区長  (1)現在延べ面積1,000平方メートル以上の店舗・ホテル等の実態調査を行っており、指導等適切に対応する。(2)今年度から工事仕様書に使用禁止の旨を記載し、施工段階でも使用建材の証明書を確認している。

 大地震の際のビルや家屋倒壊によるアスベストやカビ等の猛烈な粉塵対策も重要である。地震対策の備品として、防塵マスクを区民に配布すべきでは。

区長  災害時におけるボランティア等の装備品として検討するが、住民への配布については、「自らの命は自らが守る」防災の原則に従えば、住民自身での準備が重要と考える。

 エイズ感染者数は先進諸国では減少傾向だが、我が国は依然と増加傾向にある。厚生労働省が来年6月、エイズウィークを開催するが、本区の啓発活動等の取り組みは。

区長  国や都と連携してキャンペーン等を実施し、積極的な普及啓発活動に取り組む。

史跡の維持管理と周知を問う

 「中央区文化財めぐり」「粋活中央区観光ガイドマップ」の十分な活用を図るため、区施設だけでなくホテル、デパート、地下鉄駅等にも置いては。

区長  「文化財めぐり」は区役所や図書館などの公共施設に、「観光ガイドマップ」は公共施設をはじめ区内ホテルやデパート、無料巡回バス・メトロリンク日本橋の車内、さらには先日オープンした銀座ストリートガイドにおいて配布している。地下鉄の駅については検討していく。

 学校発祥の記念碑が京橋地域に多くあるが、これらはすべて民地内に建っている。民地における記念碑について、区のかかわりは。

区長  定期的に調査し、現在37基を確認して台帳を作成している。区としては調査を続け、撤去や取り壊しの情報を入手した場合は、所有者に存続をお願いしていく。

 本区管理の植え込み内にある雙葉学園等の記念碑設置の経緯は。さらに、区道である明石町11先三角地帯に建つ慶応義塾発祥の地の記念碑は、車道の中央にあり、運転する際に視界がさえぎられ危険である。中央保健所の一角に移設した方が、安全面や史実面からも良いのでは。昭和57年に慶応義塾理事長が区長宛に提出した工事承認願いによると、周辺道路の整備に合わせて記念碑を移設し改修すると記載してあるが、移設前はどこにあったのか。また、竣工届で記念碑を区に寄贈するとし紙一枚で管理を委ねられているが、清掃、剪定等の年間経費はどの位なのか。記念碑「蘭学の泉はここに」もあわせ43.69平方メートルの区有地であり、他の学校発祥の地の記念碑と比べ立派すぎ、およそ学校発祥の地の記念碑とはかけ離れている。歴史的、地理的にも元々あった場所の設置が望ましいのでは。

区長  雙葉学園等は創立百周年記念に申請があり、学術・文化に寄与すると認められ許可した。慶応義塾は当初、当時の聖路加国際病院あるいは東京都中央保健所の敷地内に設置が検討されたようだが、最終的に都の承認を得て、昭和33年に明石町の現在地に設置され、中央区が寄贈を受け管理することになった。その後昭和57年に本区が道路改修を行う際に、記念碑等改装工事の申請がされ、これまでの経緯から承認し、この時に碑の位置を若干変更し、植栽を含め道路に付属する物件として引き続き管理を行うこととした。経費は、年間5万円程度である。区としては、この場所が「蘭学事始の碑」とともに、近代文化や近代洋医学発祥の地として、道往く人の目にとまりやすく適地であると考える。また、この交差点付近で、過去3ヵ年に交通事故が4件あったが、記念碑や植栽による見通しの悪さによるものではないと聞いている。

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お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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