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一般質問・答弁の要旨

中央区議会自由民主党議員団 鈴木 久雄議員

定住人口目標達成後の区政運営を問う

 本区基本構想に掲げる定住人口10万人の目標達成も目前となり、将来像実現に向けた確かな基盤・土台ができたことになる。新たな目標として、今夏には本区まちづくり憲章ともいうべき指針を作成すると聞くが、その方向性は。

区長 定住人口10万を礎に、人間中心のまちづくりを目指し、本区の持つ無限の可能性への挑戦を続け、都心・平成ルネッサンスの花を咲かせていく決意である。

 これまでは人口回復を主眼にまちづくりを進めてきたが、区を取り巻く環境の変化も著しく、これからのまちづくりの課題も当然変わってくる。本区まちづくりのこれからの課題と基本的な考え方は。

区長 豊かなコミュニティ形成と地域のにぎわいづくりはまちを支える欠かせない要素で、これをまちづくりの基本方針に住環境の整備に取り組んできたが、今後はこの成果を定住性の向上と地域の活性化に繋げることが必要。地域の個性を活かし、環境や景観、地域の防災性や安全性に配慮した風格と気品を兼ね備えたまちづくりを進めていく。今後、住民とともにまちのあるべき姿を考え、地域の個性や特徴を活かし、「人」が主役のまちづくりに努める。

 大地震がいつ発生してもおかしくなく、区の特性を踏まえた防災対策の確立は急務である。地域防災計画の見直しには、行政と区民の認識を共有するために、地域の計画を地元と共に作り上げ、区民の目線に立つ簡潔でわかりやすい計画にすることが必要では。

区長 見直しにあたり、防災会議メンバーに各地域の町会連合会会長と社会福祉協議会理事を加えた。パブリックコメントの実施により幅広い区民の意見を採り入れ、地域と共に作り上げる取り組みを進めており、簡潔さを念頭にわかりやすい計画となるよう努める。

 避難対策では、大規模延焼が前提の「一時集合場所」や「広域避難場所」ではなく、防災拠点を中心に、地域特性によっては区内残留を組み合わせるなど、区民の避難導線の抜本的な見直しが必要では。

区長 本年2月に公表された都の被害想定の中間報告では、震度6強の地震で本区の出火件数は36件と推計され、延焼火災から身を守るための「一時集合場所」等の役割も変わってきている。わかりやすい導線とするための見直しが必要だが、地域特性を踏まえ、地域と十分協議したうえで進めていく。

 人口回復で特別区民税の増加が見込まれるが、人口増加は30代の世帯が特に多く、子育て支援策の経費等は増加する。また、重要な歳入の都区財政調整交付金は区民税が増えるほど減る仕組みであり、今後、人口や税収が増加した場合の、全体としての財政見通しは。

区長 人口増による行政需用の増大は、交付金算定のプラス要因であり、大幅な減少は直ちには生じないと考える。しかし、三位一体改革など区財政をとりまく環境は先行き不透明な面も多く、全体として厳しい状況。今後も、より一層効果的・効率的な財政運営を行っていく。

指定管理者制度を問う

 本格的に指定管理者制度が導入されるが、(1)利用者への安全管理と公共サービスの質の維持管理など適切な運営のチェック、監視制度の確立は。(2)事故等に対して官民で適正なリスクを分担する協定書作成の進捗状況は。

区長 (1)地方自治法では事業報告書提出の義務づけや実地調査ができ、この仕組みを最大限活用した運営状況の把握と、評価委員会の設置による適正な管理を確保していく。また、アンケート調査等で利用者の視点でのチェックも行う。(2)適切なリスク分担をできる限り明確化して基本協定書の中に明記していくが、協定書に定めていない不測の事故などには、区と指定管理者との誠意ある協議のうえで相互の分担を個別に決定していく。

男女共同参画行動計画を問う

 男らしさ女らしさを否定する「ジェンダー・フリー」思想が一部自治体や教育現場に広がり、その反省を踏まえ、昨年12月、国の男女共同参画基本計画が改定された。偏った思想に染まることなく、正しい理解に基づく男女共同参画の形成を積極的に進めるべきだが、(1)平成13年策定の本区男女共同参画行動計画ではジェンダー・フリー思想をどのように捉えているのか。(2)本区の学校現場等で、男女同室の着替えや宿泊、男女混合騎馬戦などのような非常識な事例はないか。(3)本区男女共同参画行動計画改定の考えは。

区長 (1)計画の理念は人権尊重であり、性別に関わらずその個性と能力を十分発揮できる社会の実現である。ジェンダー・フリーの言葉は様々な混乱を生じており、国の基本計画の趣旨を踏まえ対処していく。(2)男女同室着替えや男女混合騎馬戦では、小学校の一部に課題があり改善を図っているところ。(3)現行計画の目標値達成を最優先として施策の推進に取り組むが、改定は、事業の進展状況、社会情勢の変化などを踏まえ判断する。

まちづくりを問う

 築地市場については、都が豊洲移転を着々と進める中、「築地市場移転に断固反対する会」は将来を見据えた検討を行なうため、会を発展的に解消し、「新しい築地をつくる会」にする苦渋の決断をした。また、「活気とにぎわいビジョン」をベースにした将来像の活発な議論も行なわれている。築地は歴史と伝統を備え地理的にも恵まれ、この地域から区・都そして日本全体が元気になるような無限の可能性がある。今後の築地のまちづくりについて、区長の考えは。

区長 築地の持つ可能性を生かし、21世紀の日本を代表するような先進的まちづくりが求められており、ビジョンを基本に、日本の食文化を継承する「鮮魚マーケット」の設置や水辺の活用、東京の新しい名所づくりなどを目指していく。

 小泉首相は日本橋上空の高速道路の移転を含めた検討を指示した。環境や景観上からも良好な都心空間を備えた日本橋川を再生し、これまでの経済至上主義から脱却し、人々の暮らしを原点にしたまちづくりを都心中央区から発信していくべきだが、区の取り組みの考えは。

区長 地元の長年の夢であり、本区の目指す「人が主役のまちづくり」のためにも必ず実現するという強い意志で取り組むべきプロジェクト。21世紀の美しい都心の象徴となると確信し積極的に挑戦していく。

 勝どき地区周辺のまちづくりについて、(1)建設中の子育て支援施設等の有効利用や月島第二小学校と月島児童公園との往来の安全のため、晴海通りを横断するデッキを設置するなど安全な歩行動線の検討は。(2)都営大江戸線勝どき駅は朝夕の混雑で危険な状況。改善すべきでは。(3)補助314号線や晴海通りアンダーパス(案)などの都市計画道路は見直すべきでは。(4)勝どき駅と黎明橋間の歩道の混雑緩和のため、朝汐運河にもう一本歩行者専用橋を架けては。(5)開発の機会を捉え、新旧住民の交流の場をつくる工夫が必要では。

区長 (1)デッキは有効な選択肢のひつと考え、関係機関と協議する。(2)都に改善を働きかけているが、費用負担等の課題があり、解決の方向性が明らかでない。さらに関係機関と協議する。(3)地域全体のまちづくりと整合を図り、関係機関等と検討する。(4)橋の整備などの取り組みを検討する。(5)勝どき駅前地区再開発事業では、月島第二児童公園再整備の予定があり、交流の場の確保を関係者と調整する。

教育問題を問う

 学力向上対策としての「土曜スクール」は、評価もある反面、問題点も指摘されている。教育委員会はこれら区民の声をどのように捉えているのか。

教育長 問題点については、制度面での改善が必要か、運用面での工夫で解決できるかなどの整理が必要と考えている。

 国は学習指導要領改訂の方針を打ち出し、ゆとり路線から学力重視への方向転換を意図している。方向の定まらない国の方針を待つばかりでなく、区民の声を見極め、「総合的な学習の時間」の見直しをする考えはないか。

教育長 今後、国における学習指導要領改訂の動向に留意し、各教科の「総合的な学習の時間」との関連を見直し、基礎学力向上に十分反映できるよう各学校を指導していく。

 子どもの居場所「プレディ」について、(1)参加不可能な保護者を除き、保護者の参加を義務付けるべきでは。(2)保護者もサポーター登録し運営協議会に加われば、理解と参加意識の啓発になるのでは。

教育長 (1)保護者のサポーター参加を促すため、プレディの保護者会や参観日、親子参加の行事などを実施していく。(2)協議会委員改選期に働きかけるとともに、4月開設のプレディ明石、有馬でも働きかける。

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お問い合わせ先:区議会議会局調査係 
電話:03-3546-5559

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